【大会参加レポート】大雪山トレイルジャーニー2025(60k)【風雨でコース変更】

2025年7月22日

2025年7月20日(日)、北海道紋別郡遠軽町で開催された、大雪山トレイルジャーニー・60kmコースに参加して参りました。

大会の様子・レースレポートをお届けします。

大雪山トレイルジャーニーについて

大会の概要

本大会が行われる遠軽町白滝地域は、北海道の大雪山系の北の端、上川地域と網走地域のちょうど狭間あたり。

はっきり言ってかなり辺鄙な場所。

道外からはおろか、北海道民でも中々足を運ぶ機会がない場所です。特段有名な観光地があるわけでもありません。あるのは広大に広がる山々だけ。そんな大自然の中を走るレースです。

人里から離れておりアクセスも大変ですが、その代わり他ではみられない北海道の大自然を目にし、体験することができるのが魅力と言えるでしょう。

コースの特徴

競技種目は、60km(ソロ・ペアリレー)・40km(ソロ・ペア)・15km。

60km・40kmコースは、一部に大雪山国立公園の特別保護地区である美しい平山稜線を含み、そこに到達するまでの平山登山道や有明山、天狗岳という登りごたえのある山岳を通過します。

制限時間は60kmが14時間、40kmが11時間、15kmが3時間。

60kmソロはITRAポイントが3ポイント付与されます。

レース前

目標・作戦

11年前に本大会の前身である大雪山ウルトラトレイルの40kmに出て以来の参加。今回は距離も違うし、コースも全く覚えていないので、特段大きな目標はなし。

真ん中より上の順位でゴールできれば良し、ぐらいです。

したがって作戦と呼べるものもないですが、ポールの使用が可能なので、登りでは積極的に使おうかなと。

装備

本大会の40k/60kコースで必携品となっているのは

・レインウェア(ジャケット&パンツ)

・ナンバーカード/付属ICチップ(受付時にもらう)

・コースマップ(紙)

電子媒体、GPX以外に紙の地図が必携です。事前に郵送されるコーティングされた地図を持つのがベスト。

普通の紙だと、汗や雨で濡れてポケットの中でグチャグチャになってしまうので、ジップロックに入れる等工夫が必要です。

・携帯電話

・ホイッスル

・熊鈴

・携帯トイレ

・サバイバルブランケット

・ファーストエイドキット

・包帯、ストラップ用テープ

・保険証

・計1リットル以上の携行飲料ボトル

・補給用食糧

・エイド給水用カップ

ここまでが必携品。これら以外に持つのは

・ガーミンepixPro

・キャップ

・サングラス:ブランド不明  の参加賞

・ノースリーブシャツ:R×L ハセツネ30kの参加賞

・ドライレイヤー:ファイントラック

・マルチポケットパンツ:ミズノ

・バフ

・手袋:ノーブランド 親指と人差し指の先が切れたタイプ

・カーフスリーブ:ワークマン

・ソックス:injinji 5本指

・シューズ:アルトラ スペリオール6

・ザック:サロモン ADV SKIN12

・フラスク:サロモン500ml×2、ハイドラパック250ml×1

・ポール シナノトレランポール13.6Pro

・ポール収納ケース:サロモン カスタムクイバー

・ウィンドシェル:モンベル EXライトウィンドパーカ

・モバイルバッテリー

・日焼け止め

そして、

今回所持アイテムの目玉がこれ。クマ撃退スプレー。

ここのところ、全国的にクマによる人身被害が多発していますからね。山奥でのレースだし、参加人数も多いとは言えないので前後と離れ一人で走る時間もありそう。万が一の時の最終兵器として携帯します。

なお、この熊一目散、国産で海外製に劣らぬ性能にも関わらず比較的安価のためどこでも品薄の様子。近々別記事でもご紹介する予定です。

レースレポート

アクセス

管理人の住む札幌からは車で約200km、高速を使えば2時間半ってとこです。

めちゃめちゃ遠いわけではありませんが、スタートが午前4時となると真夜中12時過ぎにスタートしなければなりません。夜の長時間運転は避けたいし、少し余裕を持ちたいということで

前日昼過ぎ自宅出発→旭川のスーパー銭湯(万葉の湯 旭川館)で風呂&夜まで仮眠→現地

という行程にしました。万葉の湯は午前2時まで深夜料金が掛からないので、仮眠場所には便利です。

なお、

旭川を出るとコンビニはほぼありません。

食べ物飲み物は買い忘れのないように。

公共交通機関はないので、車じゃない方はバスツアーの利用が必要。レース後すぐ飲めるメリットはありますが、時間制約のない車の方が圧倒的に便利です。

残念ながら風雨でコース変更

会場に向かう途中も、到着して車の中で待機中もずっと雨模様。大会HPではこの時点で既にコース変更の可能性を示唆していました。

受付を済ませ、空が白み始めました。気温は高く寒さは感じないものの、曇天で風も強めなのは変わりません。

会場に設営してあるテントが飛ばされるような一幕も。

そして案の定、コース変更があるとのアナウンスがあり、3時40分頃からブリーフィング。

風雨の強い山岳コースを全てカットし、林道主体のコースに変更するとのことです。

はじめの平地14kmは変わりませんが、その後は山岳に向かわず40kmコースを走行、A3平山登山口で折り返し同じルートでフィニッシュ地点に戻りフィニッシュとなります。

この変更により、距離は約55kmに短縮。

稜線からの眺めが見られないこと、山登りが出来ないことはとても残念ですが、安全の観点からは仕方ありませんね。事務局としても苦渋の決断だったことでしょう。

コース変更を受け、ポールは不要と判断、急いで車に戻り収納ケースを外しました。

というわけで、とにもかくにもスタート。

スタート〜A1大会本部エイド(14km)

まずは当初の設定通りであるロード・林道主体の平地を進みます。

時折雨が強くなることがあったものの、走りやすい区間。
鮮やかな黄色の菜の花畑。

多少のアップダウンはあるものの、かなりスピードが出せる区間です。

再度スタート地点に戻り給水した後、次のセクションへ。

A1〜WS1上支湧別(23km)

ここからはルート変更。40kmコース方面へ。

雨がかなり強い時間帯もありましたが、気温が高いこともありレインウェアを着ている選手は全く見かけませんでしたね。管理人も、ここまで濡れちゃったからもういいや、という感じでした。

ここからは下り坂の九十九折り林道が続きます。快調に飛ばせますが、帰りはここを登ってこなければいけません。

林道を過ぎ、ロードを少し走るとウォーターステーションに到着。

時刻はAM6時過ぎ。まだまだ元気。

WS1〜A2 二の沢林道分岐(29km)

段々と登り基調になるものの、まだ走れる区間。

雨のおかげで暑さもそれほど感じません。

順調にエイド到達。

雨の中大変お疲れ様です。オレンジが美味しかった。

A2〜A3 平山登山口(35km)

ここから更に上りがキツくなります。結構歩きが混じるように。

と言っても林道なので登山道に比べると遥かに距離は稼げるのですが。遅くともキロ10〜11分くらいでは進めているので頑張れます。

7時40分、平山登山口エイド到着。

ここでは温かい汁物、おにぎりをいただきました。美味しかった!

A3〜A2 二の沢林道分岐2回目(41km)

ここからは来た道を折り返し。下りは走れるので嬉しい。

すれ違うランナーに声をかけるとほぼ全員応えてくれるのがまた嬉しい。ロードにはないトレランの良いところ。みなさん爽やかです。

気づくと雨はほぼ止んでいました。

このような感じの林道が延々と続きます。路面状況はそこまで悪くありませんでした。

A2〜WS1 上支湧別2回目(47km)

この辺りから、40kmコースのランナーとも続々すれ違います。トップには追いつかれるんだろうな、と思いつつ。

既に距離はフルマラソン超え。腿裏側が痛い。練習不足を感じます。

体も重い。夜中に食った山岡家がいけなかったか。

WS1〜フィニッシュ(56km)

ここからゴールまでの林道・ロードの登りが一番キツかったですね。

登り区間はほぼ歩き。途中、前後に誰もいなくなりロストしてないか不安になるし、下りになっても疲れと太腿の痛みでスピードが上げられなかったり。

終盤は結構順位を落としてしまいました。女性の60kmトップに抜かされた後、40kmトップの選手も軽やかに駆け抜けていきました。

最後のロード。上りがつらい。
大会会場から聞こえるマイクの声を励みに最後踏ん張ります。

ヘロヘロになりながらも、何とかゴール。一人ひとり名前を呼び上げて迎えてくれるのが嬉しい。

即時発行された完走証を見ると、36位。102人出走していたようなので上出来でしょう。

レース後

レース後は、うどんorそばを無料で1杯いただくことができます。

お腹を落ち着かせた後は車に戻り、汗と雨でびしょ濡れになったウェアから着替えて、長居はせず会場を後に。

比布の遊湯ぴっぷに立ち寄り、汗を流した後札幌への帰路につきました。

なお、HPによると、コース変更によりITRAポイントは2ポイントになる模様。

まとめ

風雨により本大会の一番の魅力である平山稜線からの眺め、大雪山国立公園内の山岳ルートを走ることができなかったのはとても残念でした。

しかし、運営の判断は的確だったと思いますし、HPや会場でのアナウンスも迅速でした。

強行して万が一事故でも起きてしまったら、大会の存続自体が危ぶまれますからね。

来年は良い天気のもと開催できることを祈っています。

関係者の方々、応援していただいた皆様、どうもありがとうございました!