【大会参加レポート】ハセツネ30k 2025
2025年3月30日、東京都あきる野市で開催されたハセツネ30kに参加してまいりました。
昨年に引き続き2度目の参加です。
大会の様子、レースレポートをお届けします。
ハセツネ30kについて
大会の概要
トレイルランニングの最高峰とも言われ、毎年秋に開催される『日本山岳耐久レース長谷川恒男Cup(ハセツネCup)』の入門大会として位置づけられているのがこのハセツネ30k。
まぁ、入門というには少々タフな設計なんですけどね。距離は30kmのショートレースではあるものの、トレイル率は90%と高いし、途中にエイドはありません。
昨年もけっこう苦戦した思い出が。
なので、トレイルレース未経験者や、自然の中でのんびりワイワイ楽しみたい、なんて人にはおすすめしませんが、自己の実力を試したい、ハイレベルなレースに挑みたい、という方にとってはうってつけのレースです。
尚、この大会で完走し、男子500位以内、女子50位以内に入ると、特典としてその年のハセツネCupへの優先エントリー権を獲得できます。
参加定員は1,600名なので、およそ上位3分の1に食い込む必要があります。
管理人は昨年、無事優先エントリー権をGETしてハセツネCupも出場できました。
【大会参加レポート】第32回日本山岳耐久レース(ハセツネCup)
また、事前案内時点で、昨年から大きく変わった点が2つあります。
1つは、ココヘリに変わりIBUKIが導入されたこと。
イレギュラー時に役立つだけでなく、リアルタイムで現在地がわかるので、応援者や家族にとって便利なのがgood。
もう1つは関門の設定。第2関門(入山峠)の制限時間が廃止となりました。
第2関門で引っかかったとて、走行不能でもない限り自力の下山を余儀なくされますからね。
コースの特徴
舞台は東京都奥多摩山域、戸倉三山を中心としたコース。
以下、HPより拝借したコース図です。

秋川渓谷リバーティオ→西戸倉登山口→城山→荷田子峠→グミ御前→臼杵山→第1関門(小坂志林道)→ゴロハチ林道入口→市道山→入山峠→今熊神社→秋川渓谷リバーティオ
と反時計回りに大きく1周します。
高低差は以下の通り。

獲得標高は約2,180m。制限時間は7時間。
30kmでこの獲得標高なので、なかなかのハードコースです。
レース前
作戦
3月頭までフルマラソンに注力していたので、トレイルレースは本当に久々。
なので今回は特に目標設定はしませんでした。4月のMt.FUJI100に向けての強度の高い練習という位置付けです。
まぁ、去年より少しでもタイムが縮まれば良いかな、くらい。
そんな感じだったので作戦と呼べるほどのものはなかったのですが、強いて挙げるなら、城山手前の登り渋滞に捕まらないよう、序盤はできるだけすっ飛ばすつもりで臨みました。
装備
マスト装備品は、ココヘリ→IBUKI(レンタル可)に変わった以外は昨年同様。
・水1.5リットル以上
・登山用レインウェア上下(縫い目をシームテープで防水加工したフード付きのもの)
・行動食
かなり暑くなった去年からは一転、気温は上がらない予報でした。
去年は2.3リットル持って少し残したくらいなので、今年は1.8リットルあれば十分と判断。
ADV SKIN付属のソフトフラスク500ml2本プラス、ザック内に500mlペット1本、350mlペット1本という装備にしました。ハイドレーションは使わず。
行動食はマイばすで買ったくるみ餅と、ジェル2つ。これらは全て走りながら取り出せるように、前側のポケットに入れました。
続いてウェア。
Tシャツ、アームカバーの下は防寒・汗冷え防止のためファイントラック。
レインウェアは手持ちのワークマン。防寒着兼用。
足元はアルトラスペリオール6。
その他100均手袋と、最低限のファーストエイドキット。
レースレポート
スタート前
去年は、装備品チェックでかなり時間を食ってしまいスタート前バタバタだったので、今年は1本早い電車に乗り7時前には武蔵五日市駅に到着。

並びを避けようと駅を出てから早足で進み、7時18分に会場到着。

ところが、去年あったはずの長蛇の列が見当たらず。
どうやら荷物を開封しての装備品チェックは今年行っていないようです。
そのためあっという間に受付完了し、いささか拍子抜け。
気温が低く、雨の心配もないから水分も雨具も心配なかろう、という運営の判断ですかね。


おかげでスタートまで1時間ほどの余裕があったため、慌てず準備ができました。
ただ、さすがにトイレと荷物預けは並びますので、20分前には準備完了、くらいの予定で動くと良いかと思います。

管理人はAブロック。8:30のSブロックに続いて8:33スタートです。
スタート〜臼杵山(約9km)
短い住宅街を抜けると、まずは足ならしの短いトレイル区間。ここを抜けると再び住宅地のロードに出ます。
この後の登り区間渋滞を少しでも回避するため、ここはスピード上げて頑張っておきましょう。どうせ後で止まりますから。
そして城山入り口到着。案の定渋滞。体力回復タイム。

ただ、そこはさすがにAブロック。止まった時間はごく僅かですぐに動き出しました。ストレスはなし。

前日の雨で路面は少しウエットだったものの、グリップは充分効き、一安心。
気温も低めで走りやすかったです。
ここからコース最高峰である臼杵山山頂までは、基本ひたすら登りです。まだまだ先は長いのでペース配分には注意しましょう。
道が狭い区間が多いので、追い抜く際には一声かける等の配慮も忘れずに。
道をはみ出して、植生を踏みつけながら管理人の横を無言かつ猛スピードで抜いていくランナーがいましたが、直後転倒してました。
自然を愛するトレイルランナーならマナーは守りましょうね。
臼杵山〜小坂志林道(約13km)
短い登り返しはあるものの、この区間は基本下り。まだまだ足が残っているので元気に下ることができます。
広く伐採されている地点は、眺めも格別。

前半戦であり、下りもスピードが上がりがちですが、急な箇所もあるので、気をつけていきましょう。
小坂志林道〜醍醐峠(約17km)
下り切った小坂志林道が第1関門。スタートから3時間45分が制限時間です。

去年同様、ここまでは約2時間半ほどで到達しました。
そして、ここからは久しぶりに走れる区間。嬉しい。

次は入山峠までありませんので、ここで済ませておきましょう。
そして、今年も来ましたゴロハチ林道。

この急勾配では、さすがに管理人付近の同レベルランナーは皆歩きです。トップランナーはここも走っちゃうんでしょうね、恐らくは。

醍醐峠〜入山峠(約23km)

ここからはアップダウンを繰り返しながら、稜線上を進む区間です。
一つひとつのアップダウンは短いのですが、とにかくその数が多い。心が折られそうになります。

入山峠〜フィニッシュ(約30km)

ここには仮設トイレが設置されています。
入山峠を越えると、後は下り基調なので、下りが得意・足を残していたランナーは苦しいながらも楽しめる区間でしょう。
管理人は下りが苦手なのでここでかなり抜かれました笑
とは言え、今年は涼しいこともあり、それほど大ブレーキとはなりませんでしたが。

今熊山を降り、ようやく人の住む地域に戻ってきました。ホッとします。
沿道からは、近隣の住民や既にゴールしたランナーから多くの声援が。
そして、フィニッシュ。

フィニッシュタイムは4時間47分58秒でした。去年より40分ほど早いタイム。
暑くないのが大きかったですね。あと、ちょっとはレベルアップしたのかな。
レース後
今年も全員に当たる大抽選会のくじ引きをしましたが、当たったのは去年と同じ最下位商品のステッカー。
まぁ、このムササビマーク好きだし良いんですけど。
会場にはいろいろなブースや出店が出ていました。

着替えた後、仲間を待っている間にとりあえず。

去年も思いましたが、電車組の場合近くに行けるお風呂がないのが残念。
瀬音の湯だと街とは逆方向になっちゃうし、結局お風呂は入らずに帰りました。
武蔵五日市駅の近くに入浴施設があったら、人気出るでしょうね。温泉じゃなくてもいいので誰か作ってください笑
後日、自宅で参加賞ののらぼう菜を調理。炒め物やおひたしで頂きました。甘くて美味しかった。


数日すると、ホームページに正式な全体順位が掲載されます。
管理人は男子で200位台には入ることができ、無事秋の本戦優先エントリー権は確保できました。
・・・去年、かなりキツかったので出るかどうかはちょっと考えますが。
まとめ
今年は暑くなかったので、完走率は88.0%とかなり高かったようです。
ただ、年によってコンディションが大きく変わるので、気温や路面状況を見極めた上で、装備や走り方を変えていくのが大事です。
山でのトレラン、特にこのハセツネは自己責任ですからね。主催者に色々求めるのは違います。
ハセツネにはリスポンシビリティ・コードが定められていますので、以下紹介しておきますね。
1.自分自身をコントロールする
常に、人や障害物を避けたり、停止したりできるスピードで走ること
2.他の人に譲ることや衝突・接触を避ける
前方を走っているランナーを追い越すときは一声かけ、安全なところで抜き去ること。また、後ろから早いランナーが追ってきたら、安全な方向に止まり早いランナーを通すこと
3.危険なエリアで止まったり、コースを妨げたりしない
ハイカーや登山者に出会ったときは、一声かけ、安全を確認して通り過ぎること
4.全ての標識や警告に従う
道無き場所や閉鎖されているコースには入らないこと。サインや警告看板を確認し従うこと
5.事故が起きた場合には他の人に助けを提供する
途中で事故や怪我をしている人を見かけたら、落石などのない安全な場所に移動し、近くの人と協力し、消防や警察に連絡すること
6.自分だけでなく、家族やコミュニティ全体に役立つスキルを持つ
ハセツネ・ランナーは、日頃からCPR、AEDなどの救命処置を学習し、いつでも対応できるよう訓練しておくこと
7.適切な装備・食料を用意し、良好な状態に保つ
トレイルランニングは自然の中のスポーツということを深く認識し、急な気候変動に対応できる装備や食料と水分、地図と磁石を持つこと
8.自分の限界と能力を知る
自分の体調管理には万全を期し、体調がすぐれないときには中止する勇気を持つこと
9.マナーとルールを守る
トレイルランニングは自然の中を走るスポーツである。スポーツにはルールがあり、フィールドにはマナーがある。大会のルールを守ること
参加者全員がこれを遵守できれば、より気持ちの良い、素敵な大会になると思います。
スタッフ・ボランティアの皆様、沿道で応援いただいた皆様、ありがとうございました!
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