【大会参加レポート】第30回奥武蔵ウルトラマラソン

2023年6月4日(日)、埼玉県毛呂山町で開催された「第30回奥武蔵ウルトラマラソン」に出場して参りました。

大会の様子、レースレポートをお届けします!

奥武蔵ウルトラマラソンについて

大会の概要

「奥武蔵」とは、埼玉県南西部の山岳部、丘陵地帯の総称で、奥武蔵高原とも言われます。県立奥武蔵自然公園が広がるとっても自然豊かな地域。

高くて険しい山はあまりないのでハイキングに適しており、都心からも近いので行楽シーズンにはハイキングの他多くの観光客が訪れる地域でもあります。

そんな場所で行われるのがこの奥武蔵ウルトラマラソン。距離は78kmという独特なもの。2023年で第30回を迎える歴史ある大会でもあります。

余談ですが「毛呂山町」は「もろやままち」と読みます。しばらく「けろやまちょう」って読んでました。住民の方すみません。むずいです。

コースの特徴

、とここまでなら風光明媚な観光がてらのウルトラマラソンのように思えますが・・・

とんでもない。実はかなりエッジの利いた大会なんです。

まずコース。100km超の大会も多い中、78kmはウルトラとしては比較的短めのようにも思えますがそれはトラップ。アップダウンがえげつないんです。

初っ端からアップダウンが始まりますが、常連さんから言わせると、20km地点までは「平場」だそうです笑

その平場を過ぎると、折り返しの49km地点までは基本上り基調。しかし、細かいアップダウンが連なっているのでかなり足を酷使します。

折り返し以降は来た道をそのまま下り、最初の平場は回らずにゴール。下り基調になるとは言え、やはりここでも細かくアップダウンが続きます。

また、上りで足を使い切ってしまうと、楽なはずの下りでも走れない、なんてことも。

自分の走力に応じて、いかにペース配分するか?という戦略を問われるコースです。

厳しいコース設定である一方、この大会のもう一つの大きな特徴が、充実したエイド。

3 kmほどの間隔で設置され、その合計箇所は何と26箇所。

大会によっては、後ろの方のランナーはほとんど食べるものが残ってない・・・なんてこともウルトラではありがちですが、奥武蔵に限ってはその心配はありません。

参加者に送付される案内の中でも、「各エイドステーション、種類、量とも豊富です」と言い切っちゃってます。自信満々。エイドを楽しみにしているランナーも多いことでしょう。

管理人も富士五湖で100 km出場した時に、お目当てのものが品切れになっていて意気消沈&エネルギー不足に陥った経験があるので、この充実っぷりはありがたいところです。

長丁場なのに身軽に走れるのも助かります。

レース前

アクセス

ゼッケンやICチップは事前に自宅送付されるため、前日や当日の受付は不要です。

ただ、スタート時間が朝7時のため、遅くとも6時過ぎくらいにはスタート地点付近に到着しておきたいところ。

そうなると池袋5時3分の始発に乗ってギリギリ。品川区住みの管理人にとっては無理・・・ということで坂戸駅近くのビジネスホテルに前泊しました。ここからだと4駅、15分ほどでシャトルバスが出る駅にアクセス可能です。

駐車場は十分に確保されており、車で来ることも可能ですが、ウルトラの後に運転したくないし、ビールが飲めないので管理人にはその選択肢はありませんでした笑

装備

長丁場のウルトラだとバックパックを背負うことが多いですが、前述の通り今回のウルトラは補給の心配無し。必要なのは天候対策ですが、天気予報だと雨の心配無し、最高気温27.7度と暑いくらい。

レインジャケットは不要のようなので、Tシャツ&マルチポケットパンツで行きます。

シューズは富士五湖100kmでも使った、ホカのカーボンX3を。

あとはいつものスタイルで。

このほか、長丁場ということで日焼け止めをマルチポケットパンツに忍ばせました。

作戦

実は大会の1ヶ月ほど前、加入しているランニングサークルの大会経験者が管理人を試走に連れて行ってくれていました。折り返し地点までは走らず、その5kmほど前で引き返してきたのですが、とにかく下りがキツかった。

膝が痛くて全然走れず、最後の10kmくらいはほぼ歩きっぱなしという体たらくでした。

どちらかというと上りの方が得意な管理人ではありますが、下りも苦手ってほどじゃなかったんだけどなぁ・・・

ここ最近大会でも練習でも坂を走ることがなかったので、足が衰えちゃってるかもしれません。

なので・・・作戦としては

上りは歩いて足を温存

下りも歩幅小さくダメージを最小限に

で行きます。

初参加の大会なので、厳密には目標タイム設定しませんが、9時間切れれば上出来ですかね。

・・・後にこの高飛車な考えが打ち砕かれることになることもつゆ知らず笑

レースレポート

スタート前

シャトルバスが運行される武州長瀬駅に5:54到着。同じ電車に多くのランナーが乗っています。

スタッフの方もいて、誘導に従い整列し、シャトルバスの到着を待ちますが・・・待てど暮らせどバスは来ず。

やっときたのはちっちゃなマイクロバス。これでこの人数捌けるの?

管理人は2台目に来たバスに乗れましたが後ろにはまだまだ長蛇の列。

ただ、後から大きい観光バスが来て、全員輸送することはできたそうです。

聞いた話だと、バスの運転手が大会の日を間違ったとか・・・そんなことある?笑

というわけで会場に到着したのはスタート時刻の15分前。トイレも行けないかも・・・と思いましたがどうやらスタート時間を10分繰り下げることとなったようです。

慌ただしかったものの、ランサークル仲間とも無事合流し、いよいよスタート!

スタート〜22km(鎌北湖)

1km 2km 3km 4km 5km 6km 7km 8km 9km10km
7:497:296:338:114:505:035:175:326:165:58
11km12km13km14km15km16km17km18km19km20km
5:597:256:476:195:104:555:286:016:017:22
21km22km
5:296:32

22km辺りまでは、アップダウンはあるもののコース全体から見るとかわいいレベル。なんせ「平場」ですので。

まだまだ序の口、作戦通り、上りは歩きを入れながらゆったりペースで進みます。

振り返ってパチリ。平場とはいえなかなかの急坂もあり、多くの人が歩いて足を温存。

23km〜50km(折り返し)

23km24km25km26km27km28km29km30km
9:099:228:547:325:399:1710:207:52
31km32km33km34km35km36km37km38km39km40km
9:218:3510:447:108:0210:198:238:3610:078:27
41km42km43km44km45km46km47km48km49km50km
10:007:028:198:068:187:2110:156:2713:415:53

鎌北湖を過ぎると、いよいよ本格的な上りへ。流石にペースもダウンしますが、膝にやさしくやさしく・・・を心がけ、抑えながら上ります。

きついコースのオアシスは約3kmごとに設置されているエイド。飲み物も食べ物も、とってもバリエーション豊かです。どのエイドにもトイレがあり、スタッフさんがかけてくれるかぶり水もあるという強力なバックアップ体制。

おもてなしが素晴らし過ぎ。疲れた体に染み渡る。

バナナやオレンジ、メロンやスイカなど、果物もたっぷり。
ノンアルビールまで!どうせなら普通のビールでいいんですが笑
エイドが見えてくるとホッとします。
まさかの豆腐笑

晴れ間が広がり暑いことは暑いのですが、山の中は日陰となる部分も多く、マラソンには良い気候。エイドで水も被れるし。

そんなこんなで何とか折り返し地点である49.1km地点まで到着。ここで初めて腰を下ろして休憩します。

かき氷の美味しいこと。

トイレにも行き、ここからは管理人にとって鬼門の下り。さぁ、どこまでいけるか。

51km〜ゴール

51km52km53km54km55km56km57km58km59km60km
5:115:566:527:237:169:256:405:266:166:38
61km62km63km64km65km66km67km68km69km70km
6:18
71km72km73km74km75km76km77km78km

62km以降空欄ですが、DNFじゃないですよ。

まさかのガーミン電池切れを発生させてしまいました。

ブルートゥース切ったりとか、対策はしたんだけどなぁ・・・バッテリーがかなり弱ってきてるのかも。買い替えも検討せねば。

そして、バッテリーが切れるとほぼ同時に、足の力も切れました笑

70kmくらいまではペースを落としながらも何とか走っていたのですが、そこからゴールまではほぼ歩き。下りも平地も走る余力が全く残っておらず、抜かれまくり。

初奥武蔵は9時間47分8秒でのゴールとなりました。

レース後

近くには銭湯などはありませんが、ランナーは毛呂山総合公園の体育館シャワーを使用することができます。

ただ大渋滞。30分近く待ってようやくサッパリできました。

その後はキッチンカーで買ったビールを飲みつつ、ランサークル仲間を応援、帰路につきました。

まとめ

とにかく激坂!タイムを狙うのであれば普段から峠走を取り入れるなど、対策が必要になってくるでしょう。

ただ、どちらかというとシリアスランナーは少なめ。1日走って、飲んで、食べて、自然を満喫して、というのがこの大会の正しい楽しみ方なんだろうな、と思います。

何度も参加している方が多くいるというのも納得。

何だか、ラーメン二郎を思い出しました。

食べると直後はもういいや、と思うけど、しばらく経つとまた食べたくなる笑