【使用レビュー】元祖厚底!HOKAONEONE(ホカオネオネ)カーボンX 人気シューズの実力を検証してみた

2020年10月14日

以前試し履きをして以来気になっていた、巷で噂の厚底ランニングシューズ「HOKAONEONE(ホカオネオネ)カーボンX」。

その価格の高さ故、かなり悩みはしたのですが・・・結局思い切って購入してしまいました。財布がとっても軽いです笑

買ったからには期待に応える製品であって欲しい!という願いを込めつつ、数回の練習に加えフルマラソンのレースでも実戦投入してみました。今回はその使用レビューをお届けします。

前評判通り中々のもんですよ、こいつは。

カーボンXの概要、試し履き時の感想については、↓の記事をどうぞ。

 

購入理由

管理人が現在レースで使用しているシューズは、アシックスのターサージール6(2018年モデル)。サブスリーを目指すランナー御用達といわれる定評のあるシューズです。

ここ1年くらいで、何とかコンスタントに3時間30分は切れるようになってきたので、このシューズを購入・使用していました。ターサージール6の宣伝サイトにも

・サブ3.5以上の走力

・月間250km以上走りこんでいる

・サブスリーをいつかやりたい

・キロ4分台でトレーニングをしている

とありますしね。月間250km以上というのは若干怪しいものの、まぁ大体あてはまるかな、と。

そんなターサージール6、確かに良いシューズ。メチャ軽いし、反発力も感じられます。実際このシューズにしてから、フルもハーフもベストを更新することができました。

ただですね・・・

宣伝で謳ってるほど「クッション性」は感じられなかったのですよ、正味の話。

15kmも走ると、ふくらはぎにジリジリとダメージがくるんです。管理人の走力が足りないっちゃそれまでなんですが、過去のレースにおいては後半にかなり苦戦を強いられるケースが多く、特に35km以降はかなり足にきていました。

 

終盤まで足を残しておけるシューズが欲しい・・・!。

それにもうターサージール6買ってから2シーズン目だし、そろそろレース用シューズの買い替えを考えてもいいかも。

というわけで、いろいろ物色していたところ目についたのが、この「カーボンX」だったんです。

最も惹かれたのは

「距離や速度に関係なく、あらゆるレベルのアスリートをサポートする機能を兼ね備えた」

という謳い文句。

そんなん魔法のシューズやん・・・と思いつつも、ちょっと期待させられちゃうんですよ。

なんせ、あの金哲彦さんも絶賛してましたからね。

それに、なんといってもHOKAの特徴は「厚底」。厚底なら管理人の求めるクッション性は高そうだし、速さとクッション性が両立できるのなら申し分ない。

、というわけで早速購入するためにパソコンに向かうも・・・

高ぇ。しかも売ってない。

¥24,000+税っていうハイプライスなのにオンラインショップは全サイズ売り切れって一体どういうことですか。ナイキのヴェイパーフライと同じじゃん。直販店も見に行きましたが当然のように在庫なし。

アマゾンや楽天では出品されているものの、完全なプレミア価格。人気あるんですな。

手に入らないと益々欲しくなるのが人情。でもさすがに定価以上で買うのははばかられる・・・

そんな時、ツイッター繋がりのタカさんから情報をゲット。何でも近々カーボンXの新色がオンラインショップで先行発売されるとのことでした。

この情報を聞けたのもきっと運命に違いない!ということで、発売当日はパソコンの前に張り付き、12時の1分前からF5キーをビジビシ連打。

12時きっかりに「NEW COLOR」の文字が画面に現れました。新色はブラック。これはイケてる!すぐさま購入を決断し手続きを進めるも、秒殺で25.5センチが売り切れ、反射的に26センチを購入していました笑

これが吉と出るか凶と出るか・・・

<2020年1月追記>発売からしばらく経って価格も落ち着きました。現在は定価以下での入手が可能です。

開封の儀

注文から到着までは3日ほど。思ってたよりずっと早く到着しました。ありがとう佐川さん。

HOKAにはやっぱりブルーが似合います。
ブラック / ニンバスクラウドというカラーリング名。

ではいよいよ開封。

薄紙に包まれて、カーボンXご降臨。
モノトーンの色調は派手じゃないから、普段使いでもいけそう。勿体ないからしませんが笑
ちょいと見にくいですが、この菱形の奥に噂のカーボンファイバープレートが仕込まれています。わくわく。

まずは練習で試走してみた

到着の翌朝、まずは練習で10kmほど使ってみました。

サイズ感

管理人がいつも選択するサイズは25.5cm。ターサージール6も25.5cmでピッタリきています。

今回は勢い余って0.5cm上の26.0cmを購入し、デカいかなと心配していましたが・・・

結果オーライでした。

すね毛が見苦しくてすいません。

確かにつま先の余裕がいつもより若干ある感じはするものの、ワイズはピッタリきます。海外製品だから、日本製より細めの造りなのでしょうか。

フルやウルトラ使用時の足のむくみを考えると、0.5cm上のサイズを買っても大丈夫な気がします。厚手の靴下を履く方とかも。

まぁ、あくまで管理人の感想ですので、やはり購入時は試し履きをすることを強くおススメしますが。

装着感

踵の後ろに付いている輪っか?みたいのを持つことで、スムーズに履き脱ぎが可能です。

踵のおさまりは非常に良く、ソフトながらぴったりとはまってくれます。靴ずれの心配は無さそう。

再びすね毛ですいません。

アッパーはメッシュ状で、通気性はとても高そうです。引っ掛けたり擦ったりするとすぐ破けそうなくらい薄い生地。ここでも軽量化を図っているのでしょう。

ちょっと気になるのが紐。ナイロン製でとてもツルツルした紐なので、結びが甘いとすぐほどけてしまいそうです。二重結びにするなり、しっかり挟むなりして対応する必要がありそうです。

そして、特筆すべきはやはり、他の靴にはない、足裏に感じる独特の感触

踵あたりになにか仕込まれてる(カーボンですが)のが立っているだけで伝わってきますし、メタロッカー構造により、ゆっくりと歩いているだけで前に進む?転がる?感じがあるのです。

走行感

まずは様子見ということで、5分/kmのペースで走り出してみました。

ターサージール6と比べるとさすがに重いかな?と感じましたが、(カーボンXは27.0cmで240g、ターサージール6は同サイズで175gくらい)気になるほどではありません。ターサージール6が軽すぎるだけです。むしろ、この厚底フォルムを考えるとかなり軽量な部類に入るのではと思われます。十分軽快。

噂のカーボンプレートは・・・

想像していたような「跳ねるようなバネ感」は感じられませんでした。

柔らかいわけではなく、しっかり感が感じられます。車でいえば質の良い輸入車のサスペンションって感じでしょうか。

クラウンの柔らかい足回りではなく、ドイツ車のカチッとしながらもしなやかな足回り、みたいな。

5:00/kmで走っているつもりが、手元の時計を見ると4:40~4:50/kmくらい。大して頑張ってないのにキロ当たり10秒~15秒くらい早く走れてしまいます。メタロッカー構造を活かすため、心持ちフォアフット気味を意識すると更に速くいけちゃう感覚。

その一方、底面が広いので、ヒールやミッドの着地でも対応できる懐の広さがありそうです。

底面はつま先から踵部まで広いので安定感があります。気になるのは・・・菱形部分にデカめの小石が挟まったことくらいですかね笑

これが「あらゆるレベルのアスリートをサポートする」ってことなんでしょうかね。

デザイン

性能とはちと別の話ではありますが、一言で言うと気に入りました。どこがって・・・

高性能の割に地味目なところ笑

巷を席巻しているナイキのヴェイパーフライは、蛍光の緑やらピンクやら左右色違いやら、とにかく派手じゃないですか。履いていたら周りの視線を集めること必至です。

速いランナーなら別にそれでも構いやしませんが、管理人のような中途半端ランナーだと「あいつヴェイパーのくせに遅せーな」って言われてるんじゃないかと考えてしまう訳ですよ。

ナイキも地味なカラーリング販売すれば、爆発的に売れると思うんですけどね。

その点カーボンXはどの色も比較的おとなしい色使いで、一見他のHOKA製品(洒落ではない)と区別がつかない謙虚さ。

練習でも、レースでも周りを気にせず履けるってもんです。

レースで使用してみた

練習で良い感触を得られたので、さっそくレースで実践投入することに決定しました。レースの舞台は、2019年8月25日開催の「北海道マラソン2019」。

結果から言うと・・・大成功でした。

天候に恵まれたおかげもありますが、結果的にフルの自己ベストを3分程縮めることができたのです。

いつも中盤から訪れるふくらはぎの痛みが無かったんです。38kmくらいまでは殆どペースダウンせずに進むことができました。メタロッカー構造とカーボンプレートをできるだけ使おうと少しだけフォアフット着地を意識して走っていたのですが、靴が体を前に運んでくれる感覚がありました。

こいつはいいですわ。

レースの模様はこちらからどうぞ↓

 

まとめ

「どのレベルのランナーも使える」は、まんざら嘘ではなさそうです(多分)。

めでたく管理人のこれからのレース用メインシューズに決定です!ハーフまでの距離ならターサージール6使うかも知れませんが。

これから気になるのは耐久性ですね。まさかヴェイパーフライみたいに160kmしか持たない、なんてことは無いでしょうが・・・

折を見て、耐久性についても追加レポートしたいと思います。