【大会参加レポート】中央アルプススカイラインジャパン2023
2023年7月2日、長野県駒ヶ根市/宮田村で開催された「中央アルプススカイラインジャパン2023」に出場して参りました。大会の様子、レースレポートを綴ります。
中央アルプススカイラインジャパンについて
大会の概要
そのレース名から想像される通り、中央アルプスを舞台としたトレランレースです。
HPによると、大正14年に開催された西駒(中央アルプス駒ヶ岳)登山マラソン全国大会というのがルーツだそうです。赤穂駅(現駒ヶ根駅)をスタートし中央アルプス駒ヶ岳山頂を極めたのち、ふたたびゴールのある赤穂駅を目指すというかなり過酷な山岳レースだったとか。
先人達の偉業を讃え、コースは若干マイルドにしつつも中央アルプスの雄大さと厳しさを感じられる、というのが大会コンセプトのようです。
コースの特徴
小学生や未就学児を対象とした短か目のコースもありますが、メインとなるのは「SKYLINE38k」と「HIGHLAND20k」の2種目。
大会名にもなっているスカイライン38kは、累計標高差が5,123mとなかなかハードです。
まず1回大きく登って、大きく下ってスタート地点付近に戻ってきた後、また別の山に入り大きく登って大きく下り再び戻ってくる、というコース設定になっています。ペース配分が悩ましいところですな。
エイドは1つ目の山に1箇所(池山林道終点)、下った市街地に1箇所(森と水のアウトドア広場)、2つ目の山に1箇所の計3箇所。まぁトレランだからこんなもんでしょう。多くもなく少なくもなく。
制限時間は9時間。普通40kmくらいで標高差5千メートル超のレースだと、10時間に設定しているレースが多いと思うので、ハードルは高めと言って良いかもしれません。
なお管理人は事前に制限時間のことを全く気にかけておらず、レース終盤慌てさせられました笑
一方、ハイランドの20kmは制限時間が7時間なので、トレラン初心者でも大丈夫。
レース前
アクセス
メイン会場は駒ヶ根ファームス。最寄駅の駒ヶ根駅からは4.3キロ程離れているので、大きな荷物を持って歩くのはちょっと大変。
車でのアクセスが無難かと思います。
普段は電車移動が主体の管理人も今回はカーシェアリングを利用しました。トレランなので荷物は多めだし、レース前後に観光地にも行けるしね。
公共交通機関で行く場合、歩いてアクセスできる会場付近のホテルがいくつかあるので、そちらを利用すると便利かと。
事前受付
熊鈴やレインウェアなど、携帯が義務付けられている装備品のチェックを受ける必要があるためでしょう、ゼッケンその他は事前送付されません。
前日か当日レース前に受付をする必要があります。
しかし、当日受付はスタート1時間前まで。スカイライン38kのスタートは6:30なので・・・受付終了は5:30。早い。眠い。
受付は前日に済ませておくのがベターです。ゆっくりと大会の雰囲気も味わえますしね。
ここで参加賞も貰えます。参加賞は、なんとサングラス。なかなかないですね、これは嬉しい。
サロモンのブースではインスタ登録するとゼッケンベルト(というか、紐に近いですが)も貰えました。
装備
受付を済ませた後、駒ヶ根駅近くの宿にチェックインし装備品の準備。
ミドルレースで、必須携帯品もあるということでバックパックを背負うことにします。
富士五湖100kmでも使ったサロモンのADV SKIN12を使います。これは管理人の中で間違いなく今年のベストバイ3指に入りますね。とっても考えられた作りになっています。おススメ。
使用レビューも是非お読みください。
【使用レビュー】ランニングバックパック サロモン ADV SKIN 12
バックパックの中にはレインウェアとエマージェンシーシート。天気予報を見る限りまず降ることはないでしょうが、装備必須品ということで。
エイドはありますが、念の為携帯食も2つほど持ちます。
迷いましたが、トレランポールも持つことにしました。足の調子が良くないので痛くなった時のカバー用に。
ソックスは、YAMAtuneのスパイダーアーチ。5本指タイプです。
YAMAtuneはトレラン、ロード問わず使っていますが、とにかく丈夫。初めて使ったのはもう8年くらい前になりますがいまだに穴が空いていません。すっかり気に入って、買い足しの上ローテーションで使っています。
値段は他のソックスと変わらないし、色や長さのバリエーションも豊富ですよ。
そして今回、シューズを新調しました。アルトラのローンピーク7 (ワイド)です。
最近アルトラが気になってて、奮発しちゃいました。
もともと靴幅のあるアルトラですが、今回ワイドを買ってみました。ストレスフリーの走りをしたいなと。
あとはいつもの相棒、ガーミンです。
今回は長丁場ということでウルトラトラックモードに設定しました。
途中バッテリーが切れると、テンション下がるし不安になりますからね。奥武蔵の二の舞を踏まないように。
作戦
初めてのコースなのでどのくらいハードなのかもわからず、そもそも左足甲の痛みが治まらないままでの出場です。テーピングぐるぐる巻き状態。
なので、目標は完走することだけ。
上りは無理せず歩き、下りも様子を見ながらのんびり行きます。
レースレポート
レース前
朝5時半過ぎに会場に到着。駐車場であるスキー場前には多くの車が列を作っていました。
会場まで結構歩かされるかな、と思いましたが、意外と近かった。スキー場ロッジの裏側からショートカットが可能で、スタート地点までは10分弱で着きます。これなら走り終わった後車まで戻るのも楽でしょう。
山の中も乾いていてくれると良いのですが。
ゲストランナーの方が数人挨拶をした後、いよいよスタートです。
スタート〜11.2km(第一エイド・池山林道終点)
まず目指すのは、一つ目の大きな山。2,000m近くまで登ります。
中々の急勾配ですが、久々のトレランはやっぱり楽しい。心配していた足の痛みもほぼなく、まずまず快調な滑り出し。
初陣のローンピーク7も中々良い感じです。足が締め付けれられるような感じは全くなく、楽に走れます。かといって踵がズレるようなこともなく、とってもナチュラル。足の調子が万全の時にもっとスピードを上げて走ってみたいシューズだな、と感じました。そのうちレビュー書きます。
山頂到達後少し下ると、一つ目のエイドに到着です。まだまだ元気。
11.2km〜17.3km(第2エイド・森と水のアウトドア広場)
一つ目のエイドを過ぎると、しばらくは走れる下りが続きます。
山を下りきり、スタート地点付近まできた後はしばらく市街地の川沿いを進みます。
この辺りは観光客や応援の方も多くいるので、寂しい山中とは違い、少しホッとした気分。
ペースはややゆっくり目ではあるものの、概ね順調に第2エイドに到達できました。
17.4km〜28.3km(第3エイド・宮田高原)
ここから少し雲行きが怪しくなってきます。いや、空は快晴なんだけど笑
何かって、暑いのです。長野だし、標高が高いんだからきっと涼しいんだろう、と勝手に思っていましたが、全くそんなことなく、とにかく暑い。
山中に入るまで日陰がないエリアが数キロ続き、この直射日光を浴び続けるのはマズい、ということで、帽子を被っていない管理人は急遽バフを被って凌ぎました。後頭部を守るだけでだいぶ違います。
再び山中入りした後は、日陰には入れるようになったものの、気温の高さは相変わらず。
すでに5時間以上走って下り、かなりしんどい状態です。1つ目の山より明らかに緩やかな上りであるにも関わらず、ゆっくりと歩くことしかできない状態になってしまいました。
そうこうしているうちに手持ちの水がほぼ空の状態に。
途中、スタッフの方を見つけたので、次のエイドまであと何キロですか?と尋ねたら「エイドまであと1キロくらいだよ!」と言ってくれたので、安心して残った水を飲み干し進みますが一向にエイドが見えてきません。その後しばらくして看板がありましたが、そこから更に2km近く先の表示でした笑
カラカラの状態で、何とか第3エイドの宮田高原に到着。
28.4km〜38km(ゴール)
さて、ここまで来れば後は基本下り基調。今までよりは楽なはず・・・なのですがさすがにそうはいきません。
奥武蔵ウルトラの時もそうでしたが、蓄積されたダメージで太もも前部が痛いのなんのって。せっかくの下りなのにスピードを出せず、どんどん後続に追い抜かれていきます。
みんなも疲れているはずなのによくそんなに走れるね・・・すごいや。
太ももの痛みは、歩いても走ってもそんなに変わらないので何とか走ろうとするのですが、とにかくスピードがでない。練習不足を痛感です。
それに加えて、終盤は路面状態も芳しくなくドロドロの箇所がたくさん。滑るのが怖くて輪をかけて時間を要することとなってしまいました。
それでも何とか山を下りきり、後は平地を数km、という地点でスタッフの方が、
「このペースなら間に合うよ!いけるいける!」と。
は?間に合う?何のことですか?
・・・もしかして、制限時間?
近くを走っていたランナーに聞いて、制限時間が9時間であることをこの時初めて知りました笑
9時間までは、残りあと30分、ヤバい!!チンタラしすぎた!
、ということでここからは太ももの痛みも忘れ、猛然とスピードアップしました笑
ここまで追い抜かれる一方だったのに、ここから6人ほど抜き返しました。
やればできるじゃん、俺笑
いやー、焦りました。制限時間を意識したレースは初めてだったかも。
レース後
兎にも角にも何とか完走!
ということで、その場でメダルと完走証をいただきました。
また、サロモンのブースではメルマガ登録をしたらキャップももらえました。つばが短い、オシャレな感じのやつです。
足と靴をキレイにして、会場を後にしました。
まとめ
素晴らしかったのは、まず景色。
北海道のトレランレースなどはもちろん自然豊かなのですが、長野で印象深かったのは「緑の濃さ」でした。
遠くに連なる山々の絶景を眺めながら濃い緑の中を走る素晴らしいレースです。
また、コース案内がとても行き届いていると感じました。
分岐点などには黄色のサロモンテープが必ず貼り付けてあり、まずコースロストすることはないでしょう。
地面から飛び出ている根っこなどにも注意喚起のためテープが付けてあり、怪我をしないようにという主催者側の配慮を感じました。
ただ、距離表示はもう少し看板を増やして欲しいかな・・・そうすればさらに安心感が増すかと思います。
意外と高くなる気温への対策も必要です。
あと、みなさん走る前に制限時間はしっかりチェックしましょう笑
レース後は、近くのホテルにもう一泊し温泉で疲れを癒した後、翌日は駒ヶ根ロープウェイからの観光を楽しみました。こちらも良かった!
ぜひ観光とセットで計画を立てることをお勧めします。
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