【ガーミン】乳酸閾値測定テストが辛すぎる件
ガーミンハートレートセンサー(胸ベルト)HRM-Runがあれば、腕時計単体で使用するのに比べて、より多彩なランニングデータを取得できることを以前の記事でご紹介させていただきました。
【使用レビュー】ガーミンハートレートセンサーHRM-Runは必要か?使い心地と取得できるデータについて
さて、そのハートレートセンサーから取得できるデータの一つに
乳酸閾値(にゅうさんいきち)
というものがあります。
乳酸閾値は、管理人愛用のfenixシリーズの他、ForeAthlete645・735・935等で測定が可能です。
今回は、このランナーにとって非常に重要な指標である乳酸閾値とは何か、そしてガーミンを使っての実際の測定の様子についてお届けします。
ハートレートセンサーはこれです↓
乳酸閾値とは
さて、まずは「乳酸閾値」とは何ぞや、ということですが、
ググってみると
乳酸性閾値(lactate threshold, LT)
で表示されます。同じものと考えてよいかと思います。
トップで表示されるWikipedia先生によると、乳酸性閾値とは
・乳酸が血液中に急激に貯まり始める運動強度
・持久力競技の運動強度を決めるのに便利な指標
とのことです。
では、そもそも「乳酸」って?
運動をすると乳酸がたまる、などと耳にしたことがある方もいるかと思います。そう聞くと老廃物のようにも思えますが、実はそうではなく、
運動中に筋肉に存在するグリコーゲンが分解される時にできる生成物
とのことで、それ自体は疲労物質ではないとのこと。乳酸は筋収縮のエネルギー源としても利用されるようです。
運動強度が閾値を下回る場合乳酸は蓄積されずに除去されますが、閾値を超えてしまうとやがて運動ができない状態となるため運動の指標として用いられます。
なにやら難しくなってしまいましたが・・・極々簡単に言うと
乳酸閾値=トレーニングの限界値
ってとこでしょうか。
一般的には、安静時は約1mmol/ℓの血中乳酸濃度が4mmol/lを超えるあたりから、急激に上昇するといわれているようです。
ガーミンデバイスでは様々なペース時の心拍数を収集することで、ランの速度と1分当たりの心拍数の両方の観点から乳酸閾値を予測しているとのこと。
自分自身の乳酸閾値を把握しておけば、
閾値走が実施でき、それによって乳酸閾値の値を向上させることが可能
になります。やみくもに高い強度で走ったり、感覚でトレーニングをするのではなく、科学の力を使ってより効率的に速くなることができるわけです。
測定レポート
チャレンジ1回目
というわけで、いよいよ実際に測定を。
「チャレンジ1回目」のタイトルから既に失敗のオチが見えてますが笑
まずはアクティビティ選択メニューから「ラン」を選択し、GPSを有効にします。
続いてMENUキーを長押しして、メニューページを表示します。
〔トレーニングメニュー〕>〔乳酸閾値テスト〕の順に選択します。
乳酸閾値テストを選択すると、スローペースでの10~15分間のウォームアップを指示されます。
体が十分暖まったところで、満を持して計測開始。
まずはStep1。緑のゾーンまで心拍数を上げて走ることが求められます。管理人の場合、心拍数130~150をキープせよ、との指示が。それより高くても低くてもいけません。
楽々…とは言えないまでも、まぁここは何とかクリア。4分経過直前に、次なるStep2の指令が入ります。
苦しみながらも何とか規定心拍数まで上げて走り切りました。
しかし先生は容赦なく次のミッションを課してきます。
既にかなりキテます。スピ練嫌いの管理人は、こんな心拍数で走ることあまりありませんからね。
何とか走り切りましたが…まだ終わりません。間髪入れず次の指示が。
結局Step4では一度も緑ゲージまで持っていくことが出来ませんでした。
ここでガーミン先生に愛想を尽かされたのか、無情の終了宣告。
測定は見事失敗に終わりました。
これは思っていたより相当キツい・・・!
チャレンジ2回目
測定のハードさに若干怯むも、さすがにこのままで終わるわけにはいきません。
翌日改めて再チャレンジ致しました。
今度は万全を期して、撮影は一切せず、測定に集中することに。ウォームアップも念入りに、時間をかけて行いました。
んで、結果は・・・
まさかの2日連続失敗。
いや、キツいんですって、ホント。前日同様、Step4で脱落してしまいました。
めちゃくちゃ真剣にやってるんですが・・・。
チャレンジ3回目
負荷が高すぎるので、3日連続のチャレンジはとても無理。
このあと1週間空けて、3回目のチャレンジを行いました。3度目の正直を目指して。
もちろん2回目同様、撮影はなし。ガチで臨みます。
で、結果は・・・
またもStep4で付いていけず。
これもう一生クリア無理、と思いきや、
あれ?
最後まで走り切れなかったのに、何故か計測に成功してしまいました。
しかも、今回が初めての計測成功のはずなのに「新しい閾値」とはこれいかに?
そこで過去のデータを探してみると、確かに数か月前に乳酸閾値が1件記録されていました。気づかぬうちに。
ガーミンHPによると、どうやら「自動検出機能」というものがあるようです。
アクティビティを実行して乳酸閾値の検出条件を満たすと、自動的に乳酸閾値が検出されることがあるようです。
どうやら知らないうちに検出されていたようですね。
とりあえず今回分かったことは、
・測定にはアップを除き20分程度の時間がかかる
・閾値テストでは最終Stepまで走り切れなくても、測定成功する場合がある
・設定さえ済ましておけば、テストを実施しなくても自動的に閾値が検出されることがある
ということです。
得られるデータ
アクティビティを終了するとこんな画面が表示され、乳酸閾値測定結果が表示されます。
ガーミンコネクトの〔詳細〕>〔パフォーマンス統計〕>〔乳酸閾値〕からも確認可能です。
まとめ
というわけで、非常に苦労しながらも何とか乳酸閾値データを計測できました。
測定自体が強烈なビルドアップ走みたいなもので、非常に強度の高い練習になります。興味のある方はぜひどうぞ。
管理人は・・・もうしばらくはやるつもりありません笑
スピ錬には最適そうではありますが。
ディスカッション
コメント一覧
初めまして。LT値って気になりますよね。普通ならASICSやら他のランニングサポートセンターでそれなりの金額( ASICなら他の分析等も含めてですが1回、¥30,000)を払って測定して貰うものとの事で、それしか手は無いのか~と思っていたらGarminの計測機能を持っているものだとHRMとの組み合わせで好きな時に測れるらしいと言う事がわかり、Foreathelete 645とHRM Runを入手して2019年の6月位に計測チャレンジをしました。結果は管理人さんと全く同じで心拍が上がってないので計測不可が3回続き、4’30″位で5km流して終らせてStopボタン押したら、ピピーと言う音が645からして「Heart Rate Zone updated」( 何故か英語で出ました )みたいなメッセージが表示され、もしかしたら。。。と思って見てみると165bpm, 4’48” と出ていました。
プログラムの指示は以下の通りでした。同じと思いますが。。。
Warm up 10 – 15分
129 – 148bpm 4分
148 – 157bpm 4分
157 – 166bpm 4分
166 – 175bpm 3分
175 – 185bpm 3分
この測定プログラム通りに心拍数を上げられば30分位で済む作業が、私の場合、166を超える事がギリギリでたまにレベル4までクリアしましたが、175を超える事はできませんでした。でも、意外とフルの時のログを見てみると175,6位で長時間走っていると言う事に気付きましたが、これは長時間掛ければその位上がるだろうと想像sっひています。こんな3,4分単位で自在に心拍を上げる事ってかなり難しいと思って、二度とやっていません。何時変わったのか分かりませんが、今は165bpm、4’41″になっていました。前の値はFacebookに投稿したもので、今、3年前の投稿を見てもそうなっているので間違い無いですが、結局、3年掛かって評価ペースが7秒短縮されたと言う事にしかならないのかと今一つ納得が行かずにいます。VO2MAXみたいに良くても悪くても必ず算出されるものと思っていましたが、計測するのだけでもかなり苦労するので、心拍を自在に上げられる走り方、若しくは訓練が有るのか有るのならそれを会得しないと意味が無いなと思っています。長いコメント失礼しました。